トップページ 学生団体紹介 イベント告知「楽市楽座」 インターン グループウェア「スフィア」 インタビュー 就活お役立ち

TOP企業インタビュー>Vol15:社団法人日本人材派遣協会 事務局次長兼企画広報課長 河邉 彰男

Q日本人材派遣協会の活動内容を教えてください。

A日本には15,000社程度の人材派遣会社があると予測され、そのうち約800社が当協会に加入しています。その協会会員だけで業界の総売上高5兆4000億円のうち約55%を占めています。

協会活動の中核は、業界動向を広く推し量りながら、時宜を得た問題・課題の抽出と対応です。事件発生した場合への対応を考えるのは当然として、その未然阻止を図ることが重要です。しかし、行政のように監査を行なったり、強制力を持ち得ない部分もあるので、会員への啓発や意識の醸成ということが施策になります。ですから、いかに必要な情報を流通させるかということに取り組んでいます。 対外的には、協会全体の意見を取りまとめて自主ルールとしたり、労働者派遣の実態を知ってもらう意味での広報活動をしたり、場合によっては、国会議員や新聞社へも意見陳情をします。対内的には、コンプライアンスや法律関係、経営者向けのセミナーの開催や、業界調査を行なったりしています。

Q河邉さんは人材派遣協会でどのような活動をされているのですか?

A私は企画広報なので広報活動が中心です。年に4回機関紙を作ったり、派遣先向けに「人材派遣データブック」という冊子を作ったり、またホームページのコンテンツ作りが日々の仕事です。また、新聞やテレビの取材に対応するなどしています。
それ以外には、海外の各国派遣協会との窓口やアジア地域での協会会議の開催、厚生労働省委託の研究会の開催または委員参加などが仕事です。

Q最近、人材派遣をはじめとする非正規雇用が増加していますが、これからも人材派遣は拡大していきますか?

Aまず、パートやアルバイトはわずかに増えていますが、非正規雇用が増加しているとまではいえません。派遣労働者は雇用者全体の2.4パーセントを占めているにすぎず、非正規雇用に占める派遣労働者の割合も7.8%です。この10年間では、正規雇用は増えず、派遣労働者が増えた分だけ失業率を減っています。

しかし、これからどこまでも派遣労働者が増えていくということはないと考えています。

Q2重派遣や偽装請負など違法な派遣が問題となっていますが、なぜ違法な派遣が行われるのでしょうか?

Aこの業界が急激に成長しすぎたという面は否定できません。派遣会社従業員の、モラルを含む人材育成が不十分なままに、業績が拡大して、そこで自身を省みることなく進んで行った結果が、そういう事態を招いたのでしょう。

Q労働者派遣事業に対する規制を強化すべきという意見がありますが、どう考えますか?

A規制を強化すべきだというのであれば、すればよいと思います。しかし、それ以前に、労働基準監督署や労働局はもっと、違法行為を取り締まるべきでしょう。そうすれば、適法に事業をしている大半の派遣会社の存在が明瞭になると思います。

ただ、規制を強化することは、むしろ労働者にとってはマイナスの面が多いのではないでしょうか。たとえば、日雇い派遣を全面禁止にするとなると、現在日雇い派遣で働いている人たちがどうなるのか、そうしたことを抜きにして規制をすることで事足りると言う考えは無責任です。

Q良い派遣会社と悪い派遣会社の見分け方についておしえてください。

A良い派遣会社は真摯にこちらの話を聞いて、誠意をもって説明してくれる会社です。まず、質問をしてみてください。内容は何でもよいのです。例えば、社会保険の加入について尋ねてみて、判るように答えてくれるのか、その場で回答できない場合でも、確認して折り返し回答してくれるか。そうしたことで、良し悪しを判断してください。派遣会社の派遣スタッフへの最大のサービスは、仕事を紹介することですが、それと同様にフォローも重要です。

そこで、相手の身になって対応する、といった姿勢が取られているのか、確認しておくべきです。

Q人材派遣会社を就職先として考えている学生もいると思いますが、人材派遣会社で働く魅力は何ですか?

A人間のさまざまな面を学べるということです。人間は完全ではないし、人間は理屈では割り切れない複雑な存在であるということが肌でわかります。人間が好きだ、と言い切れる方は、是非一度飛び込んではいかがでしょうか。

Qこれから就職活動をする大学生にアドバイスをお願いします。

A大企業に入っても満たされない人はいます。何がよくて、何が悪いと言うことはありません。ですから、がんばれ、という他ありません。

悔いの残らないように、そのためには自分の好きにやるということが大事です。そうすれば、どのような結果が出ても文句はないでしょう。

常に自分で選んだ道である、という責任意識があれば、どこに就職しても「モノ」になりますよ。

担当者の感想

今回のインタビューにあたり立場上、一方的に人材派遣のメリットを強調するのではないかと不安でしたが、河邉さんは業界の問題点も話してくださり大変参考になりました。インタビューの際には法律や統計資料についても説明してくださり、人材派遣の現状についての理解が深まりました。
日雇い派遣などについて悪いイメージが作られていますが、法律改正などについては、正確な知識に基づいた議論が必要だと気づきました。
今回のインタビューを通して人材派遣業界だけではなく、人と接する仕事の難しさや魅力を理解することができました。お忙しい中、誠にありがとうございました。

河内谷博

↑トップへ

©Copyright 2008 Up-Turn All rights reserved.